サウダーヂな夜

Io sono felice

  • BID91|2017年11月22日

初めて、ひとりで外国に行ったのは20歳のとき。大学2年生の夏のことだ。
何を隠そう、私は英語ができない。
だから英語を学びに、という大きな目標があって旅行を決めた、わけではない。外国に行きたかったわけでも、旅行がしたかったわけでも、ない。
意地だ。ただの意地。それが、私を動かした。母親が「私が初めてひとりで外国に行ったのは20歳のときだったなぁ、懐かしい」といったのを聞いて、私も20歳で行かなければ、と思ったのだ。

そんなこんなでフランスとイタリアに一か月間滞在してみたはいいものの、騙されてお金を多くとられるし、英語は通じないしトラブルの多い旅だった。途中で何度か、大学の友達にも、親にも電話をかけて「帰りたい」と泣きついた。だけど、「それならもう帰ってくればいいのに」と言われるたび、意地っ張りな私は、余計帰れなくなった。(今思えば、楽しかったなぁと思うし、また挑戦してみたいなぁと思うのだけれど、ね。)

この写真は、ヴェネツィアで撮った写真。内陸県で生まれ育った私にとって、船に乗るのも、海の近くで生活するのも初体験。朝起きると、窓の外から波の音が聞こえてくる、というめちゃくちゃすてきな日常だったのです。

昨年の春、大学の授業でイタリア語を履修した。次回行くときには、少しでもイタリア語が喋れたらいいなぁ、という思いから。でも始めてみて分かったのは、私は言語を勉強するのが得意ではないらしい、ということだ。そういえば、義務教育の6年間、ずっと英語に苦しんだっけ。それを忘れていた。

イタリア語初級Ⅰの最後の授業で Io sono felice という文を習った。
これさえ言えたらいいや、と思った。

私は幸せです
Io sono felice


もう初級Ⅱの授業は履修しない、そう決めた。

共感いただけましたら、シェアなどよろしくおねがいします。

香具師 Profile

川上まなみ

岡山で暮らし始めて4年目。大好きな本を部屋に増やしながら生活しています。短歌を作っています。

Other Articles

「週刊私自身」 New Articles

サウダーヂなTOPICS

close

Copyright saudade-ent.com | Developed by dak