サウダーヂな夜

とあるBARの話

  • BID14|2016年07月21日

覚悟を決めると、やはり、出会う、出会ってしまう。

たらたらと書きたくもないが、"その一瞬"にこれからの見通しとトキメキを得たのでここに書き留めておく。

とあるBARの入り口には、以下写真のようなお触書。あぁ、どこかで見たなぁと思えば、17.8年前かな、倉敷の喫茶店へ リトル クリーチャーズの青柳さんと行ったとき、入り口に「店内での私語、身なりに不相応(確かそんな文言だったような)ピアス、茶髪、サンダル等お断り云々…」と書いてある。

僕はサンダル。

一応、ビルケンだし(お洒落サンダル)、大丈夫だろうと店内へ入ると店主に足元みられ

「もう閉店です」と一言。

いやいや、まだ15時だし…。奥の席のジャズ好きそうな学生2名がこちらをチラ見したその眼差しは今となっては懐かしい。

その場は引き下がる。青柳さんごめんなさい。

しかし、こういう、ワガママな店、嫌いじゃない。当時僕は洋服とレコードのお店「ルートファイブ」をはじめて2.3年目だったか、24.5の頃。

それからほどなくまた伺う、今度は"敢えて"トライ。今日はサンダルではない。が、当時ぐるぐるパーマの徳持君と二人で(今思い返すと、俺もよほど暇だったのか、物好きなのか)。
顛末は言うまでもない。

パーマがおえんかったみたい。

そろそろ、自家焙煎の珈琲が飲みたかったので、3度目は独り、ドレスコードに従い、関所無事通過。焦らされたせいもあってか、扉の向こう、Bill Evansと深入りのマンダリンのデュオによる薫り響きは今も忘れられない。
マスターはご病気で他界され、その後ブロンドヘアーのチャーミングな奥さまがいらっしゃったが、お元気だろうか。今はそのお店は閉められている。

と、あの頃をふっと思いだした。

とあるBARの話はしたくない。と、いうか、できない。恍惚とはこういう事なんだろう。

ただ"その一瞬"についてだけの報告を。

お店に入ると御触れがきにも関わらずわりとサラリーマンの方々中心にガヤガヤしている。
まぁ、今のご時世無理もないか、と少し残念な気持ちだった。が、選曲される、恐らくオーナーとみられる方の表情の険しさが空気を伝わって来る。

あきらかにご立腹なさっておいでだ。

レヴェルは天と地だけれど、僕も一介のミュージックサロンのオーナーだ、大体察しはつく。

チャップリンのトリビュートやプレスリー、タクシードライバーのサントラやマイルス、とムーディーな選曲がほどよい音量で続いたが、ついに"その一瞬"が。

The Doors/Light My Fire 満員の店内に爆音投下…。

「もう少し静かに喋って下さい」とオーナーの合図でフロアーのスタッフさんが各テーブルまわられてたんだけど。

まあ、とにかく、Macintoshの真空管アンプからの巨大タンノイスピーカーからの音楽は色んな意味で圧巻やったね。

スタンスをひけらかすではなく「表明」するお店に"あれ"以来出会ったような。「表明」って政治家がよく使うけど「覚悟」、とても重いんですね。まさに全身全霊でダイブする。まさに、あの時の店の空気がオーナーは「死んでもイヤ」だったんだろうなぁ、と。

そういえば、世の中の皆皆さんは「死んでもイヤ」と言えるくらいの事をお持ちなんだろうか。と、自分にも問いかける。

僕は世間様がどうであろうと、何かに夢中であることをあきらめないし、揺られ揺らされながらなんとか日々を持ちこたえている、と思い込んでいる。そう思えるのは共感出来るひとが傍にいてくれるからだ。

愚かでいることの尊さ。

なんだか、何をかいてしまっているのか、着地場所を見失った(笑)。

とにかく久々にヤラレタ。
笑えるくらい悔しい。

共感いただけましたら、シェアなどよろしくおねがいします。

香具師 Profile

森山 幸治

サウダーヂエンタテインメント(有)代表
岡山市議会"DJ"議員
岡山市へ人を呼び込む魅力調査特別委員会委員長

岡山生まれの育ちが広島で実家は水俣。

学生の頃、酒は飲めなかったが音楽を聴きに通った倉敷のバー“シュビドゥワップ”でターンテーブルに出会いDJ活動がはじまる。その後、お酒が飲めないの が良い!ということでバーのスタッフになり、その後、洋服屋、レコード屋を開業する傍ら、音楽イベントも主催したりして辿りついたのが“サウダーヂな夜” という。その後、セイジカにもなるという。オカヤマのDJギインとは、なにを隠そう、サウダーヂ城城主モリヤマコウジ、はい、僕です。4年程サウダーヂ城を出て戦にまみれておりましたが、改修のため、いったん帰城しサウダーヂにて籠城に励みます。

Other Articles

「週刊私自身」 New Articles

サウダーヂなTOPICS

close

Copyright saudade-ent.com | Developed by dak