サウダーヂな夜

可愛い生活

  • BID105|2018年02月26日

「可愛い」がめちゃめちゃ苦手。
だって、私、可愛くないんですもん。そういう人生、生きてきたんですもん。高校の頃まで、私はどちらかというと「かっこいい」部類の人間であったし、もっと言えば「かっこつけているのが空回りしている」部類の人間だったので、「可愛い」って言われることが全然なかった。もちろん顔が可愛いわけでもないし、着ている服がとか、行動がとか、声がとか、私に「可愛い」要素は一切ない。
でも…ちょっとだけ、ほんのちょっとだけね、可愛いに憧れがあったりして、歳を取るごとにそういう要素をほんのちょっと(みんなにはバレない程度に)足してたりした。でもほんのちょっとがポイントで、やっぱり私が褒められることなんて一度もない。もちろん、褒められようなんて思ってもいませんよ、恐れ多いし。

そんな私が、大学に入って友達になったのは、めちゃめちゃ「可愛い」って言う子、ユウコ。「女子の可愛いは信用できない」とかいう人がいるけど、ユウコの「可愛い」は本心の本心から褒めてくれてるんです。「ネイル、可愛い!」「その服めちゃめちゃ可愛いよ」「今の仕草可愛いねー」って。最初は言われるのに抵抗があって、褒められた爪をすっと隠したり、全力で否定してたんだけど、だんだん「可愛い」にも慣れてきて。いつの頃か分からないけれど、気づいたときには、彼女が褒めてくれるように、私は可愛いまみれになっていた。

ユウコから教えてもらったのは、可愛く生きることって楽しいってこと。多分明日、私がお気に入りのワンピースを着て学校に行ったら、彼女は言ってくれるんだろう。「やっぱりその服は可愛いね、似合ってる」って。私は、「でしょー」って言いながら、まだちょっと照れくさくて、笑うんだろうな。彼女に褒めてもらうために、私は今からマニキュアを塗らなきゃいけないし、明日の服も選ばなきゃ。可愛いは結構忙しい。けど、楽しい。

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香具師 Profile

川上まなみ

岡山で暮らし始めて4年目。大好きな本を部屋に増やしながら生活しています。短歌を作っています。

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